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ウキが先やのうて、刺し餌がウキを引っ張るんや

12月20日発売の「グレ遠投釣りのすべて」

内外出版社様よりまたまた別冊本の発行です!

ちょこっとだけ中を覗いてみると、、

遠投には欠かせないウキ特集や撒き餌杓など特集がわかりやすく掲載されています!

あ、松田ウキだ!松田ウキでの遠投ウキといえばやはり松飛シリーズですね。

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と、いう事で~本日はウキについてもう一度基本をお伝えしようと思います。

ちなみに前回まではエサ盗り対策についてでした。前回のブログはこちらをクリック!

それではいってみましょう。


「水圧を利用すればウキが刺し餌を引っ張らない」

 

〇今は刺し餌が優先する

 

松田がこう言った。昔の釣りと、今の釣りと、これからの釣りは違うーと。

グレの習性が、昔と今とでは大幅に違っていることは、これまで繰り返し触れてきた。それに伴って、ウキもあるべき姿を変えようとしている。

昔のウキとは、単に浮くものであり、それが仕掛けと刺し餌を運べばよかった。

極端な言い方をすれば、少々浮力が強くとも、バランスが狂っていても一向に構わなかった。

今はそれではいけない。

オキアミの魔力が薄れた現在は、刺し餌がウキを運ばないといけない。

これが、松田の根本的な考え方になる。

仕掛けを張ることも、ハリスを斜めにすることも、底潮の動きを読むことも、さらには刺し餌の有無を知ることも、すべて、刺し餌がウキを運べばたやすくなる。

そのためには、ウキと刺し餌が一体化していなければならない。

互いが独立してはいけないし、ましてやウキが主になってはいけない。

したがって、刺し餌が浮きたくないのに、ウキが強引に浮いてはいけない。刺し餌が右に流れたいのに、ウキが強引に真っ直ぐ流れてもいけないことになる。


〇なぜ刺し餌が引っ張るか

 

体積にしろ、表面積や重量にしても、一般にはオキアミよりウキのほうが数値は上回っている。ウキとオキアミが引っ張り合いをすれば、どう考えてもウキの方が勝つ。

なのに、松田は、オキアミにウキを引っ張らせるという。

我ら凡人には理解できない。

神様の説明はこうなる。

刺し餌は、仕掛けの中で一番深いところを流れる。そのためオキアミに最も水圧がかかる。この水圧は表面積に比例するから、面積の非常に小さいハリスやビシには少ししかかからない。

「これで分かったか」松田にそう言われても、物理が好きでよく勉強した人なら理解できるかもしれないが、凡人にはまだチンプンカンプンだ。

更に噛み砕いて説明してもらうと、「水圧というのはな、小人が抱きついとると考えたらエエんや。上にも下にも引っ張らんが、その位置から動かそうとすると抵抗がかかる」

同じ大きさの水中ウキでも水深3mから引っ張り上げるのと水深10mから引っ張り上げるのとでは、格段に10mの方が力を必要とする。これと同じ理屈になる。

こんな経験はないだろうか。ウキ下竿1本半なら、仕掛けを巻き取るとき刺し餌の抵抗を感じる。なのに、ウキ下2ヒロでは、刺し餌の有無が非常にわかりにくい。

これが水圧になる。

実際はオキアミがウキを引っ張るのは水圧ではなく、オキアミが受けている潮の流れによる。しかし、ウキが勝手に好きな方向へ行こうとするのを引き止めているのは、オキアミが受けている水圧ということになる。


〇刺し餌に引っ張らせる方法は

 

原理が分かったところで、次は具体論に入る。

どうすれば、刺し餌にウキを引っ張らせることができるのだろう。これはもうウキしかない。

ウキが全ての鍵を握っているといってもいいだろう。

松田の言葉を借りれば、どんなときでもフラフラせず、ポコポコもせず、ポコリンもしない、そんなウキになる。ここで勘違いをしないでほしい。ビシを打って浮力を殺せば、どんなウキでも安定が良くなるのではない。ウキ単体で安定していなければならないのだ。

理由はウキのバランスを説明するところに譲る。

ここではとにかくウキが1個で浮かんでいる状態でも、安定が良くなければならないことを知ってほしい。そして松田は、そんなウキを目指した。

形から材質、塗料、ウキの内部、内蔵鉛の位置・・・・

あらゆるところを研究し、現在に行き着いた。

それでも、まだ不満はある。重たい潮と軽い潮がある。海水の塩分濃度の違いもある。それがあるから、どうしても、1個のウキのままでは安定性に欠ける。

調整鉛が不可欠なのだ。同じ海域でしか釣りをしないのならまだしも、全国各地を飛び回る松田にとって、海はあまりにも違いすぎる。

秋田の日本海、伊豆の海、八丈島、紀伊、能登、瀬戸内海、隠岐、そして四国、九州、海外と、松田のフィールドはますます広がっている。

そのすべての海で安定するウキは、不可能と思っていいのではないだろうか。


ー松田稔のグレ釣りバイブル・釣ってなんぼや! 1997年出版より引用ー

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コメント: 4
  • #1

    アーサー (火曜日, 24 12月 2019 18:19)

    なるほどですね。海という大きな相手に対して全国各地で対応できるよう工夫、思案していき、商品を作り出すのですね。
    そういった挑戦心が、あればウキもどんどん進化していくし使い手作り手も、これからも、ずっと楽しめますね。
    寒さが少しきつくなってきましたね。お身体お気をつけて頑張ってくださいね。

  • #2

    ku (火曜日, 24 12月 2019 22:32)

    いつも更新楽しみに待ってます!今日もためになる記事でした。ここの記事を読んで海に行き練習して前より釣れるようになったと感じます。ありがとうございます!

  • #3

    有限会社エムアンドエム (水曜日, 25 12月 2019 12:09)

    アーサー様

    コメント有難う御座います。
    釣り人の事を思い、これからもより良いウキをお届け出来ればと思います。
    そして多くの方に釣りを楽しんで頂きたいと思います。

  • #4

    有限会社エムアンドエム (水曜日, 25 12月 2019 12:14)

    ku様

    コメント有難う御座います。
    ありがたいお言葉ありがとうございます。
    ブログを続けて来て良かったと心より思います。
    これからも更新して参りますので、楽しみのお待ちください。
    また、たくさん釣れる事・楽しく釣りが出来る事を願っております。

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