さて、只今磯釣りシーズン真っ最中です。
M&Mフィールドテスター様から巨大尾長のレポートを頂きまして
その時の状況をレポートしてくれていましたが
「水面下に尾長、イスズミが混ざり見えている状況、、」と言っていました。
その時のレポートはこちらをクリック!
という事で今回はエサ盗り対策の第4弾目をキツ(=イスズミ)でいきたいと思いますよ。
ちなみに前回のブログはこちらをクリック!
それでは本日は尾長狙いのエサ盗り対策!スタート!
「キツに対しては刺し餌、鈎、糸、ビシとも大きくする」
〇キツはグレより目がよくて賢い
キツと尾長は、口太とオセンの関係に似ている。尾長の良型がいるところには、ほとんどキツもいる。だから、松田は「キツが出てきたら、今日は勝ちじゃと思うもの。30分も40分もかけて出てくるときはアカンけどな。ほなけん、キツがおらんと寂しいわ」とまで言う。
逆に、キツがいれば尾長の良型もいると思って間違いない、、、
とは言えないのが自然の摂理。水温が高くてキツだらけの状態では、その近くに尾長がいないことが往々にしてある。
「男女群島で悩んだわ。盛り上がるほどキツがおってなぁ」
松田にして尾長を食わせられなかったのだから、尾長はいなかったと判断してもいいだろう。
習性は、似ているといえば似ているし、似ていないといえば似ていない。
従来はキツの方が適水温はやや高かったのだが、温暖化による影響か、尾長の適水温も高くなっている。したがって、尾長とキツの活性が高い時期はモロに重なっている。
※キツ=イスズミ科イスズミ
同じ大きさなら尾長のほうが引きは強く、比較するとキツは取り込みやすいといえる。根に突っ込むこともない。独特の臭みがあるため多くの釣り人に嫌われるが、アイゴ同様、地域によって珍重するところもある。
ただ、キツの方が釣りにくい。松田はそう考えている。同じ状態ならグレの方がずっと釣りやすいと。グレに比べると、キツは口が小さく、硬い。糸が太いと食わない。鈎が大きくても、エサが大きくても食わない。ビシが大きくてもいけない。
「尾長よりはるかに目がようて、賢いんだろうなぁ」
松田が言うように、異常に対する感覚が鋭いから、撒き餌はバンバン食っても、刺し餌は食わない。だから、松田は、尾長とキツが同居しているところで釣りをするとき、最初はウキが入っても合わせない。竿に持ち込んでくるまで待つ。
ウキの抵抗を感じると、キツなら離す可能性が高いからだ(必ず離すというわけではない)。
完全に鈎掛かりしてない状態で合わせると、バラしたとき釣り場が痛む。松田はそれを嫌う。
それが尾長なら、最初は荒れてないから竿まで乗ってくる。
キツの方が釣りにくい例として、数が少なく、活性が低い状態を想定すれば分かりやすいかもしれない。そんな場合にキツを釣ろうと思えば、3号ハリスでは非常に難しい。鈎を小さくして、ハリスも1号に落とさないと、刺し餌は食ってくれない。
その点、グレの方がずっと釣りやすい。
また、水温が下がって活性が落ちた時、毎日エサが入ってスレているところも釣りにくい。反面、長い間釣り人が上がってなく、エサが入っていないところなら釣りやすいと言える。
もちろん、活性が高くてバチャバチャしているときは例外と思ってほしい。
〇ボイルはまずいから下まで届く
現在、松田自身がこの方法でキツをかわすことは少ない。したがって、松田がこうやってグレを仕留めたというパターンでは、まず紹介されることはないだろう。
しかし、かつて松田が色々な事をやった結果の蓄積として、キツ対策に効果のあることは、ハッキリしている。松田の後ろから追う立場にある釣り人としては、知識として知っておいて損はないだろう。
やり方としては単純だ。生のオキアミだけではなく、ボイルも混ぜる。それだけでいい。
比率は、生のオキアミ8割に対して、ボイルを2割入れる。ボイル10割にしても、生ばかりにしても効き目はない。
ボイルとは、オキアミに蒸気を当てて、加熱したもの。当然、生の方が軟らかく、いい匂いがするし、食っても旨い(たぶん)。魚はそちらのほうを好むから早く、たくさん集まる。キツもその例に洩れない。
そこで、生とボイルを混ぜて撒いてみよう。どうなるかというと、上層にいるキツは旨い生ばかりを拾う。ボイルは下に沈むから、尾長の口に届く。
ただし、これは最初の1時間ほどしか通用しない。それを過ぎると、キツもボイルを食べるようになる。
〇ビシ使うて速く沈めたらエエんや
前述したように、キツは見かけと違って(?)、はるかに鋭敏な感覚を持っている。刺し餌は小さくないと食おうとしない。鈎も小さくないといけない。太い糸も嫌がる。
また大きいビシで速く沈んでゆく刺し餌も追わない。
キツを釣りたくなければ、すべてこれと反対の事をやればいい。
大きいオキアミを大きい鈎に刺し、太いハリスに大きいビシを打つ。
ハリスの真ん中にビシを打っていてキツが食えば、少しずつ下げてゆく。キツの数が多ければ多いほど、ビシを鈎に近づける。
そんな仕掛けでも、キツが多ければ十分グレは釣れる。
キツが湧くと、その下には往々にしてグレが集まっている。単に、キツの姿に隠れて見えないだけであって、湧いたときはキツが1ヒロ程度まで浮いており、グレはそのすぐ下、1ヒロ半のところにいる。
しかし、キツが多いから餌は落ちてこない。必然的にグレの活性が高くなっている。
キツが邪魔してビシも見えない。1ヒロ半のウキ下ならビシを使う事は無いが、キツがいる以上、使わざるを得ない。
このように見てくると、かわすとはいえ、オセンやアジとは意味が違っていることに気づくだろう。キツの群れの中でグレを釣るのだから。
しかし、キツの習性を利用していることに変わりはない。
ー松田稔のグレ釣りバイブル・釣ってなんぼや! 1997年出版より引用ー
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アーサー (月曜日, 16 12月 2019 22:26)
今年も残り半月ですね。
今回の釣り講座は実に興味深い内容でした。
エサ盗りさんにも色々種類があってその中でも、イスズミの場合は深い意味があるのですね実釣のときに、このような展開でブログのようにイスズミをかいくぐってグレをかけれたときは、とても楽しいでしょうね。釣り講座の内容が、わかりやすくて、実釣が楽しみになってきむすね。けど実際は、そう簡単にはいかないのでしょうけど、それはそれで、楽しめそうですね!!
今年も、残りわずか!風邪ひかれないよう頑張ってくださいね。
有限会社エムアンドエム (木曜日, 19 12月 2019 13:41)
アーサー様
コメント有難う御座います。
今年もあっという間に残り半月となりましたね。
ブログを通じてたくさんの方に釣りを楽しんで頂けたらと思っております。
これからもブログ更新してまいりますので、たくさんの方に読んで頂けたら
嬉しく思います。
アーサー様も今年残りわずか、体調を崩されぬ様ご自愛くださいませ。