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チヌは稲妻型、撒き餌の食べ方

先日、会社に新たな桜を植えました。

えー!今かよ!?もう終わりの季節ですよ。と突っ込まれるのは承知です。

この桜は『アーコレード』別名『十月桜』と呼ばれます。

 

英国で育成された桜ですが日本でのみ春と秋に二度花が咲きます。

ということは年に2回桜を見ることが出来るんです。

すごい世の中ですね。10月に桜が見れるなんて。今から楽しみで仕方ありません。

 

さて、そんな近況報告もこれくらいにしてチヌ釣り講座前回の更新をさくっといきましょう。

前回は『乗っ込みチヌは白無垢で浮く』でした。見てない方はこちらをクリック

さてそして今回はチヌの動き、餌の食べ方についてです!

Question(以下Q)「まだまだ釣れそうですねぇ。撒き餌の量を少なくして、もっと競争させてみたらどうでしょう?」

会長(以下、太文字)それはグレ釣りでやる手法や。チヌ釣りではあんまり使うたらあかん手法やな。

Q「競争させることがですか?」

いや、競争さすことはかまへん。そやけど撒き餌を少のうして競争させようと考えるんは禁物や。

Q「撒き餌は多めでも良いということですか?」

多めがええというんと違うて、少なくしたらいかんということよ。

わしが言うんは撒く回数を減らしたらあかんということなんや。回数が多いということは当然量的にも多くなるというこっちゃわな?

Q「しかし、回数が多ければ競争しなくてもオキアミを拾えるということになりませんか?」

そらぁ、チヌが浮いたときの動作を知らんからそう思うんと違うかな。

Q「チヌもグレなんかと同じように、底の方から浮いてきてオキアミを拾ったらまた潜っていく動きをするんでしょう?」

グレとおんなじように考えて撒き餌をしとったら、せっかく集めたチヌもおおかたおらんようになってしまうかもわからん。チヌ釣りはチヌの動き方を知っとらんと釣りにならんぞ。

 

Q「春のチヌは住居不定だし、浮くことが多いという動きは教えてもらいました。しかし、浮き方の中にも、チヌ独特の動きがあるなどとは予想もしませんでしたねぇ。」

そやなぁ、グレとの比較で説明したほうがわかりやすいやろうな。

グレが撒き餌を拾うのに浮上するスタイルはどうやったかな?

Q「あー、そりゃあ、斜め下から浮き上がって、餌を拾ったらまた元の斜め下へ帰っていくあの動きでしょう?口太と尾長では、水面に対する角度が鋭角か鈍角かの違いはあっても、とにかく斜めの楕円運動をして撒き餌を拾うということですよね?」

うん。そんならなんでグレは楕円運動をすると思う?

Q「うーん。よくはわかりませんけど、グレに楕円運動をする習性があるのと違いますか?」

グレにその習性があるのは事実や。なんで楕円運動する習性があるのかということを考えるんやったら、グレの普段の生活ゾーンを思い出したらよいと思うな。

Q「たとえば、グレが岩礁を住み家にしているというようなことですかね?」

うん。餌を探す場合は?

Q「住み家を中心に、岩礁に付着したものとか、その近辺の岩礁に付着したものを索餌するわけでしょう?」

そうや。そのあとは?

Q「索餌した後はまた住み家に帰るという習性、、。あー、そうか、わかりましたわ。

グレが上下の楕円運動をする理由は多分グレが一定の住み家を持っているからでしょう?」

そうや。グレは住み家を必要とするけん、上層で餌を拾うても、すぐに安心できる家に帰ろうとするんやろうなぁ。そやから楕円運動をするんやと思うわ。ところがチヌは違うんや。

チヌというても特に春のチヌやけど、これは上下運動をせんのよ。

Q「としますとチヌは?」

そやなぁ、水平浮上とでもいうんかな。というても水平のまんまでは浮上できんわな。

まぁ言うたらカギ型というか稲妻型に浮上するんよ。

Q「なんとなくわかります。Zの字を重ねるような形で浮上するわけですかねぇ?」

そうそう。撒き餌の層に入って、水平状に泳いで餌を拾うんよ。そしてちょっと上の層でまた水平にオキアミを拾うてる。そうやって浮上していくんや。

Q「春のチヌが餌を拾う状態はわかりましたけど、拾い終わったあとはまた元の場所へ潜っていくんでしょう?」

いや、それも違う。

Q「えっ?潜っていかないんですか?」

そうや。そやからグレとは違うと言うたんよ。チヌは餌が無くなったら、さっさとよそへ行ってしまうんでな。

Q「ほほう。餌を拾い終わったら他へ移動してしまうんですね?」

チヌ全部がその習性を持ってるんとは違う。特に、撒き餌に浮く春のチヌがその習性を持っとるようやな。

Q「なぜ春のチヌだけがそうするんでしょうねぇ?」

そらぁ、体力を養うのに餌を探すためと違うか。さっきも言うたと思うけど、乗っ込んでくる春先のチヌは、深場での越冬で腹を空かしとるはずや。当然体力も落ちとるわな。

産卵で体力を使うのがわかっとるけん、餌を十分に摂取せなならん。そやから、住み家やテリトリーを作る前に広い範囲を泳ぎ回って餌を探し求めとるんよ。

だから、餌が無くなれば、よそへ泳いで行ってしまうことになるわな。

 

Q「なるほど。しかし、その場におれば、あとからまた撒き餌がくるのにねぇ。」

そらぁ釣り人側の感覚と違うか?チヌはそんなことは知らんのやけん(笑)


さて、今回はここまで。

乗っ込みシーズン真っ最中です。次回は浮きだしたチヌの動きについて

チヌの索餌は出世型です。???なタイトルですが、、次回も是非お楽しみに。

ー松田稔のグレ・チヌ攻撃的戦術 1994年出版より引用ー

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コメント: 2
  • #1

    ジャン (土曜日, 27 4月 2019 14:39)

    果樹から桜の木から色々あって楽しみですね。職場のリフレッシュに自然を感じりられるのは良いことですね。
    今回も長文で難しい内容でしたね。
    魚の種類ごとに餌を食べに上がってきたかまで、違うなんて、、、知らないことばかり!!ブログを、読み返し勉強しなおしますね。

  • #2

    有限会社エムアンドエム (火曜日, 30 4月 2019 10:29)

    ジャン様

    いつもコメント頂き有難うございます。
    まだ磯釣りをされていない方でも少しでも理解して頂けるように
    なるべくわかりやすくお伝えしていこうと思っておりますので
    次回も是非楽しみにしていてください。

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