桜が綺麗に花を咲かせています。
弊社の桜は少し遅咲きですが満開に花を咲かせ春を伝えています。
本日で3月も終了です。
来月になる前に前回のブログでの続きをお伝えしますね。
弊社創業時エムアンドエムの木工作業を担当した片岡さんのお話。
釣りを通し、会長とは『先生と弟子』の関係になり、
その後片岡さんは遂に『ビジネスパートナー』という関係に至ります。
M&M「エムアンドエムを始めるきっかけは何だったんですか?」
会社をする前に会長はもう既にウキを作っていました。
それを会長の知り合いに生活の足しになる様、商品として販売させていたんです。
しかし上手くいかず、、当時私も釣りクラブを結成し各々で
会長のウキを真似て手作りウキを作っていたんです。
それを目にかけてくれたんでしょう、声をかけてもらいました。
M&M「なぜやる決心をしたんですか?」
当時の私の木工所は家具木工が全般。でも家具木工のみの小さな木工所の
将来を考えた時、私は将来は無いと思っていました。
ウキを作る事が、もちろん生活になるか不安はありました。
けど会長に『3年は辛抱せえ!』と言われ、会長を信じ決心しました。
※初代松田ウキ『松次郎』
M&M「その当初はどんな感じでしたか?」
まだ松田ウキ自体が工程に関して手探りの状態。
始めは木工加工・鉛作業・塗装作業全てバラバラで
それが出来る工場でやっていました。
ただ昔はウキに鉛を一つ一つ流しこんで入れていましたからバラバラなんです。
それが少しでも違うと浮力が全く変わってくる。
松田ウキは浮力が生命線です。全部で22種類の浮力数ですから
少し違うと注文されている浮力のウキが全く仕上がらない!
M&M「と、、いう事は?」
木工加工したのに、最終の浮力検査で浮力が違えばボツですよ。全部ボツ。
M&M「全部ボツ、、、。塗装はどうでしたか?」
私は木工加工主体で塗装は違う業者にしてもらっていました。
ただ塗装工程数を考えて下さい。多ければ一つのウキに12回。
そうなると納期に間に合わないんです。その頃すでに『松田ウキ』の良さは
知れ渡り注文数も大量でしたから、注文が入っても全く間に合わない!
だから私が塗装作業も独自でやることにしました。
※元祖2段パイプ構造『松次郎・別作,遠投』
M&M「大変だ、、、。」
今の松田ウキ製造工程はそれを重ねて完成された工程です。
ある程度工程が定まっていますから昔より断然やりやすいですよね。
M&M「確かに。では木工加工はいかがでした?」
木工加工も数名で削りから教えるんですが、、22種類の微妙な浮力を削りで
作っていくんですから、、早ければ4,5か月で習得できますが
それぞれ削る人で形が違ったり、正直なところ1年くらい「削り」の習得だけで必要なんです。
M&M「削りの作業だけでですよね、、でも、それは今も変わらないので気持ちはわかります。。」
月に2~3000個作るようになっても一人が辞めたらまた注文されるサイズが作れない。
ウキが出せないんですよ。
M&M「注文が来ても出せないならダメじゃないですか。」
正直な話、3年は赤字続きでした、、会長の言葉通り(笑)
また松田ウキは種類も増え、浮力数も22種類
人気のウキや浮力ってだいたい決まってくるんです。
会長がTVとかで使ってるやつ(笑)
するとその他のウキが大量にあまる、また売り上げが上がらない、、
M&M「先の見えない状態ですね、、」
でも今更諦めたくないから私なりに努力して続けてやっと利益がでるようになりました。
皆で残業しまくりです。(笑)
でもすごいのはどれだけ注文待ちでも松田ウキを待っていてくれるんですよね。
家具屋に比べたら注文があるんですから、、。
本当にウキで生活が出来るようになりました。
ウキをしていなかったら今頃、借金まみれになっていたと本当に思います。
M&M「一番苦労したことは何ですか?」
やっぱり人ですね。全て手作業ですから一人一人が大事になってくる。
文句言う人もいれば作業に向かない人も、、しかも女性ばかりでしたから
機嫌取りに大変でした(笑)
M&M「男性は入れなかったんですか?」
昔、働きたいという人もいて働いた男性もいましたが、
やっぱり小さなウキを繰り返し細かく作業する仕事
っていうのは女性の方が向いている気がしますね。
M&M「松田ウキって本当に良いウキだと思いますか」
それはもちろん値段が高くなければ100%良いウキですよ(笑)
M&M「あぁ、それ言っちゃう、、確かに高いですもんね、、」
でもこれは正直な消費者の気持ちでしょう。
何もわからなければ本当にただの高いウキですよ。
でも松田ウキはある種、絶対的信頼感の商品ですよ。
使いこなせれば性能は本当に良い。それくらい価値がある。
皆が使ってくださるのは会長に対する信頼感だと思いますね。
ただ高いだけの商品だったらずっと売れ続けていないと思います。
M&M「名釣会も今年で35周年ですが、いかがですか」
昔は恵まれてたかな。釣りを直接会長に指導してもらったり
それぞれに入賞者が釣り仕掛けや方法を発表し、質問し合って
次の釣りに生かしたり、今も変わりませんが会長は大会を行う際は
遠方から来る会員をすごく大切にしていて、釣れやすい磯に必ずあげてました。
でもこれが釣りクラブに入るメリットだと思います。
技術の向上と親睦のバランスです。
M&M「ずっと会長とお付き合いされていかがですか?」
20代の時からずっと今でも、モノつくりにおいても釣りに関しても
極める人は会長しかいない。
歴史上残る人だと思う。どんな世界においてもあの人は釣りだけじゃないんです。
人間の魅力ですかね。だから信頼が生まれたんだと思う。
M&M「では最後に会長に一言メッセージを」
今更ないなぁ~(笑)
若い時に友達で、釣りで師匠となって、仕事を始めビジネスの関係になり、、
良いことも悪いことも、もちろんありましたが
ずっと人生で続いている関係です。
お互いに年も取りました。
人生でありがとう。
お世話になりました。
かな、、(笑)
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ヒロ (日曜日, 08 4月 2018 14:19)
片岡さんと会長の信頼関係の強さを感じることができ凄く感動しました。片岡さんお疲れ様でした。
有限会社エムアンドエム (月曜日, 09 4月 2018 11:16)
ヒロ様
この度はコメント頂き有難うございます。
そういって頂けるとこちらと致しましても
掲載してよかったと思えます。
入れ食い (木曜日, 01 2月 2024 18:10)
M&M様 やっぱり一人では無いんですねー。どうやって浮きを流通させているのか不思議でした?‼️
素敵な出会いとお話に感心します。
有限会社エムアンドエム (金曜日, 02 2月 2024 10:57)
入れ食い様
この度はコメント頂き有難うございます。
そう言って頂けると掲載して良かったと思います。
少しでも松田ウキの積み上げてきたものを理解していただけたらと思っています。